blog|Casa design アーカイブ

『通り土間の家』建て方-2

建方の続きです。
足場の上で作業をしているのは電気屋さん。
足場の上で作業をする電気屋さんの写真
・・・電気屋さん?建方の日に??
そう、普通はいないんですよ、建方に電気屋さんは。でも今回はこの方々の力が必須。
理由はこれ↓
化粧垂木と化粧野地の写真
リビングダイニングの天井は化粧垂木と化粧野地で構成され、これで完成です。
更にこの上の層には断熱層と通気層を確保するため、もう一回垂木を重ねてその上に屋根。
雨仕舞の観点から、これらは全部建方当日に終わらせてしまう必要性があります。
すべて化粧なだけに、工程上、後から配線をする余地がまったく無いんですね。
化粧野地まで出来た段階で一旦大工さんは休憩、その間に電気屋さんが配線、そしてすぐ
断熱材を入れて屋根伏せです。

電気配線が終わりました。
ここで見えている垂木が構造を担う垂木で、化粧垂木とは別部材。
黄色い配線の下にある杉板が、先程の写真で見えていた勾配の付いた天井面です。
屋根の電気配線の写真
続いてすぐに屋根の断熱工事に移りました。
白い綿のような見た目をした“パーフェクトバリア”という断熱材を使用しています。
屋根の断熱材を施工中の写真
断熱材|パーフェクトバリアの写真
断熱材を入れながら、手分けして遮熱材も施工して行きます。
手前に見えるシルバーのものが遮熱材。断熱層+遮熱材+通気層で夏場の日射対策です。
屋根の断熱材と遮熱
これを見ると、前回の記事で書いた“絶対に雨に降ってもらっては困る”理由が
お分かり頂けるかと思います。
雨天でこの断熱施工は無理ですからね。本当に晴れて良かったです。

ここまで来ればもう一息。一気に野地合板を貼って行きます。
構造計算により、通常12㎜の合板もこの家では倍の24㎜。こうして屋根面の剛性を
高めることで、火打ち梁無しのスッキリした空間を実現しています。
屋根の遮熱と屋根合板の写真
1階部分の合板がすべて貼れました。当然釘打ちピッチも確認済み。
屋根合板の施工
あとは防水層であるアスファルトルーフィングを施工し、2日間に渡る建て方が終了。
初めての試みで監督さんや電気屋さんとの事前打ち合わせ、天候の事、作業が滞らないよう
かなり神経を使いましたが、無事終えることができました。


2017.08.05 | Category 通り土間の家, 建築