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繋がる縁(下)

予定していた『通り土間の家』の照明器具入荷が間に合わず困っていたところ
力を貸してくれる方が見つかった話を一つ前の記事で書きました。

間に合わない事が判明した日『通り土間の家』で工事をお願いしている電気屋さんから
電話がありました。岡崎市の瀬筒電気さんという方です。
「少し思い当たる事があり、代替品の依頼先が見つかるかもしれない」という話でした。
一旦切ってしばらく待っているとまた瀬筒さんから電話で
「照明器具を作ってこれからブランドを立ち上げる予定の人が知り合いにいて、
今はその準備期間なのでフルオーダーの照明器具製作でも十分相談に乗れる。
商品開発の意味もあり、その人も是非力になりたいと言ってくれている」・・・と。

こんなタイミングでこんな事ってあるでしょうか。
しかも昨日のブログで紹介した通り、作品のクオリティやセンスは抜群。
聞けば瀬筒さん、元々予定していた器具が間に合わないとなった時点で今回の作家さんに
話を持って行ってくれたらしいのです。本当にありがたい・・・。

思えばこの家の施工店がまだ決まっていなかったとき、既設電気メーターの処理や
手続きで相談に乗ってくれたのが瀬筒電気さんでした。
まだ正式に仕事として依頼できるか分からない状態にも関わらず、本当に親切に
対応してくれる姿を見て“電気工事をこの人にお願いできたらな”と強く思いました。
そしてこの家の施工店である後藤建築さんを紹介してくれたのも瀬筒さん。

5年前、独立と同時に浜松から岡崎に引っ越してきた僕は、当時こちらでの知り合いは
ほぼゼロの状態でした。だからこそ余計に、人と人の繋がりに温かさとかありがたみを
感じるのです。今回の事もそうですが、そうした小さな偶然の縁が少しづつ増ていって
今は同じ志を持った信頼のおける建築仲間がまわりにたくさんいてくれます。

今更ですがみなさん、いつも本当にありがとうございます。


2017.10.26 | Category 通り土間の家, 建築