blog|Casa design アーカイブ

屋根の水平剛性

『碧南の家』の屋根に防水層としてアスファルトルーフィングを施工している写真。
軒先から順に、重ねしろを100ミリ以上とって留めつけていきます。
屋根のアスファルトルーフィングを葺いている写真
この下には構造用合板、そして垂木という順番になっており、今回はそこに使用する
釘の長さが構造計算で65ミリ以上と指定されています。

施工中、使っている釘の種類を念のため確認させてもらいました。問題なし!
長さ65ミリの釘
耐震というのは壁を強くするだけではダメで、建物が一体として揺れに抵抗するためには
床・屋根など水平面の剛性も重要になってきます。
ですからその剛性を担保する手段のひとつとして、こうした釘種類の指定があるんですね。

他には梁の交差部などに火打ちという斜め材を入れる方法もあります。
これは2階の梁に対して入れられた火打ち材。最終的には天井裏に隠れてしまいます。
木造架構に入れられた火打ち材の写真
設計は、目に見えない“応力”という存在を常に意識しながらの作業になります。
出来る限りスムーズな応力の伝達ができる架構を目指したいです。


2016.04.26 | Category 碧南の家, 建築