『通り土間の家』の作業用カウンターは“MORTEX【モールテックス】”で仕上げます。
外壁の“そとん壁”とあわせて、名古屋市の石原左官さんにお願いしました。
ベルギー発の左官材料で、モールテックスの施工にはしっかりした技術・知識が必要なため
左官屋さんなら誰でも扱える訳じゃないんですよね~^^
一旦塗ったあと乾燥を待ち、日を変えて表面をグラインダーで研磨して完成です。
出隅部分もきれいに。
アップで見るとこんな感じ。表面のテクスチャーもイメージどおり仕上げてくれました。
この上から保護剤でコーティングする方法もあり、そちらは表面に薄い膜が張ったような
見た目になります。このカウンターは頻繁に水や油跳ねが付くような場所でもないため
お施主さんとサンプルで相談の上、素地仕上げに決定。蜜蝋ワックスのような自然系の
メンテナンス材を用意してくれたのでお手入れの際はこれを使って行うことができます。
革製品なんかにも通じますが、ときどき自分で手を入れながら経年変化とともに出る
味わいを楽しめる、育てていける素材って良いと思いませんか?
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『通り土間の家』クロスが仕上がってきました。
クロスが貼られると・・・
真っ白!室内も明るく見えます^^
『通り土間の家』のロフト(畳コーナー)の階段脇にあるあみだくじ。
ロフトから下りるときは奥から3番目のくじを引いていただきまして、それを辿って行くと
ちょうど1階床ににたどり着くことが出来るようになっています。
鮮やかな色をした花の写真ももちろん良いですが、こんな感じも好きです。
元は結構明るいピンク色ですが、Lightroom で彩度を落としたりいろいろしました。
バラやガーベラはアンティーク調の良いサビレ具合になりますが、ユリだけは
ただくすんだだけ。素材によって適した加工の仕方も違うんでしょうね。
いよいよ待ちに待った上棟です。
Oさんおめでとうございます!
この家では梁の見えない大きな吹抜空間を実現するため、屋根はすべて“登り梁”で構成。
餅投げと合わせて二日間の日程でした。
こうして見ると、二階建てなのにパッと見は平屋のように見えますよね。
それが“大屋根”の特徴であり、この家の外観上のコンセプトです。
やりきった感の良く出ている監督Nさんの後姿。お疲れ様でした^^
ここ全部吹抜ですからね~、今後の工事が楽しみです!
内部の資材も減り、落ち着いてきたな~と思っていたら再びの大混雑。
居間の吹抜全体にドーンと内部足場が出来ていました。
手が届く範囲のプラスターボードはほとんど貼り終えましたが、高い所は足場を組みます。
階段部分。窓から陽の光が射しこんでいます。
内装の仕上げ工事に向け、現場は着々と進んでいます。ここからは早いですよ~!
土台敷きが終わった『大屋根の家』。
建築用語では材と材が取り合う部分の加工の事を“継手”または“仕口”といいます。
材を長さ方向に延長させるとき(材が平行)は“継手”と呼び、材が直交しているときは
“仕口”と呼んで区別されています。
これは材が同じ方向なので継手。【腰掛け鎌継ぎ】という名称です。
これは材が直角に当たっているので仕口ですね。【蟻掛け】です。
土台で使われるのはほぼこの二種類で、これが梁になるともっと種類が増えます。
現代ではこうした継手・仕口の加工はコンピュータ制御により、自動化されたプレカット
機械で行われるのが普通ですが、大工さんはノコギリとノミでこれが出来ます。
複雑に加工された木材がピッタリと納まる様は、さすが職人技だなと感心させられます。
西尾市『大屋根の家』の現場では、週末の上棟に向けて大工さんが下準備をしていました。
すでに基礎の上には土台が敷かれ、床合板を受けるための材を順番通り並べている所です。
この家は室内の土間が占める割合が大きく、熱損失を防ぐために土間部分の基礎立上がり
に沿って断熱材が入っています。土間になる部分は後からコンクリートを打ち増しです。
基礎と土台の間には基礎パッキンという部材がかませてあり、床下の換気をするため
通常は通気タイプを使用します。真横から見ると向こう側が見えますね。
対して玄関その他、室内側に土間がある場合は“床下”が無いため通気は無意味。
無意味どころか、隙間風など悪影響しかないため気密型の基礎パッキンを使用します。
こちらが気密基礎パッキン。今度は向こう側が見えません。
土間には強力な薪ストーブを設置。これはその背後に造った、RC造の遮熱壁です。
週末にはいよいよ家が立体になります^^