手帳によると2016年の1月29日、『通り土間の家』の施主Oさんとは初めてお会いしました。
先日現場で思い出話をしている中で、出会ってから3年近いんじゃないかという事で
落ち着いたのですが、正確には2年近くですね。
「3年」で全然違和感を感じないほど、これまでの時間は濃かったという事です。
その第一回、提示したファーストプランは、良くも悪くも模範解答的な間取り。
ソツなく要望を平面に落とし込んでみましたというような・・・これは僕がまだOさんの
潜在的な要望、真に何を求めているのかを読み取れていなかったからに他ならず
“悪くはないんだけどワクワクしない”ということで、再度機会をもらって次回へ。
そうして少し考え方を変えたプランを作り、やや緊張しながら設計趣旨を伝えたところ
今度はニコッと笑って「ワクワクしてきました」と。あれは嬉しかったですね~。
その後は「もっとワクワクしてきた」「しなくなった」「してきた」を幾度となく繰り返し
晴れて今日、ワクワクする家を引き渡す事ができました。
とてもシンプルな“ワクワクするかどうか”という尺度。
その尺度で物事を判断・選択していくOさんの考え方が僕はとても好きでした。
これほど自分の直感に正直な判断基準も無いと思います。
じゃあ何が何でもワクワクしてもらおうとアイデアを出しながら進めていく毎回の
打合せは、本当に楽しいものでした。
時には思わぬ法律上の壁が立ちはだかった事もありました。
本当にどう解決しようかと眠れない夜を過ごしたことも一晩や二晩ではありません。
そんな時に励まし、励まされながらともに歩んできた施主のOさんとの間には、いつしか
強い絆のようなものが生まれていた気がします。
少なくとも僕はそう思っています。
今回の家づくりでは仕事に対する姿勢、その他多くの事を学び、多少なりとも成長させて
もらいました。そしてその過程で少し神経も図太くなったかなと(笑)
そのきっかけを下さったOさんには心から感謝申し上げます。
またこんな僕を信頼して家づくりを任せていただき、本当にありがとうございました。
施工を担当して下さった後藤建築さんをはじめ、多くの職人さん方や専門家の方々にも
この場を借りてお礼申し上げます。
今後も設計を続けていく上で、今回の経験は大きな支えになってくれると思います。
最後になりますが、本日はお引渡しおめでとうございます。
まだしばらくは連絡を取り合う日々が続きそうですね^^
そうこうしているうちに、すぐ初回の点検です。まずはそれを楽しみに、そしてその後も
変わらぬお付き合いをお願いいたします!
『通り土間の家』の竣工写真を撮影してきました。
良い写真がたくさん撮れたので、選別で本当に悩みそうです。
もちろん外からの写真も撮ってきましたが、本当は外観写真だけは数ケ月後にもう一回
撮り直したいんですよね~。今回の写真には、まだ大事なものが欠けているんです。
庭にある、1本のシダレザクラ。
この家のファサードを形成する要素、すべてはこの1本の樹のため。
切妻屋根や木格子、そとん壁の外壁も、このシダレザクラとの対比を念頭に作りました。
春、桜が満開になる季節にまた改めて伺いたいと思います。
さあ、明日は引き渡し!
これまで大切に育ててきた家を、やっとOさんの手に渡すことができます。
もうあと15分もすれば当日だというのに、まだその実感は湧いてきません。
『通り土間の家』のOPEN HOUSE が無事終わりました。
玄関と通り土間の間にはスリット状のガラスが入っています。
ガラスの手前にも少しだけ石を置いて空間同士の繋がりを演出。
休憩中には電球を別の種類に付け替えてみたり・・・。
存在感抜群のモールテックスカウンター。
準備で忙しく、開催前日まで“まぁ無くてもいいか・・・”と思っていたオープンハウス看板。
やっぱりどうせなら欲しいなと思い直し、急ごしらえですが描きました。
事務所のロゴだけってのがまたオシャレですねー。もう自画自賛(笑)
会場まで足を運んでくださった方々、そして2日間家を貸してくださったOさん
この度はありがとうございました!
この度、豊田市高原町にて Casa design で設計・監理を行いました住宅が完成し、お施主様のご厚意により内覧会を開催する運びとなりました。
古き良き時代の“通り土間”を現代の生活にとりいれた、和の住空間をご体感ください。
・今までの建築中の様子 → 通り土間の家
オープンハウス会場へは下の案内状を参考に、豊田高専を目印にお越しください。
※5,6台分の駐車スペースを用意してございますが、事前に当HPのContact又はFacebook等からご予約いただきますと案内がスムーズです。