コンテンポラリー・アジアン・バスルーム
ニュー・オリエンタルスタイル
どちらもアジアに焦点を当てた建築書です。
やや趣旨の異なる二冊ではありますが、それは承知で読み比べてみました。
コンテンポラリー・アジアン・バスルームはあくまで“現地の建築”のみを扱い、
ニュー・オリエンタルスタイルは各国の建築家が現地の様式を取り入れ、
そこに個々の解釈を加えたうえで再構築した建築を集めている印象です。
意外なのは、必ずしもオリジナルである現地版の方が優れている場合ばかりではないこと。
本物を知ったうえで独自の色を重ねた建築は、ときにオリジナルを超えるみたいです。
これも一歩選択を誤れば、ただの“劣化版コピー”。
ぎりぎりのバランスを保ちつつ、本物への見識を深めることは大事だとつくづく感じます。