住宅図面は通常、A2サイズ(594×420㎜)又はA3サイズ(420×297㎜)の用紙に描かれます。
今回A2用紙を使用していたところ、とある申請でA3用紙に縮小してほしいと言われました。
しかも単純に縮小すると図面に表記してある1/50等の縮尺が合わなくなってしまうので
何割か小さくなった図面に合うようその表記も変えてほしいとのこと。
簡単にハイ分かりましたと言ったものの、よくよく考えると意外にこの問題は
難しいことに気づきました。
A2をA3に縮小コピーすると、自動設定で倍率71%と表示されているので何となく
当たりは付けられるのですが、それを精密に計算するには一体どうやれば・・・???
いろいろ調べているとヒントが見つかりました。
“1辺の長さが1という正方形を、2倍の面積の正方形にするとその1辺の長さは√2になる”
図に描いて考えると、なるほど、確かにそうなります。1:1:√2の考え方です。
A3用紙はA2用紙と形状は同じで、面積は半分。
ということは、線の長さは元の長さ×1/√2ということになります。
だから「A2で縮尺1/50」なら「A3で縮尺1/50×√2」
√2は1.4142135・・・・・なので、1/50にそれをかけると、1/70.710675・・・・・になる!
でも√2は終わりのない無理数なので、どのみち正確には書きようが無い!!(笑)
結局小数点第3位以下を切り捨てるという事で妥協しました。
他の縮尺でも、分母に√2をかけるだけなので非常に簡単です。
ちなみにですが、縮小した図面をちゃんと測れる定規もあります。
使う機会が無いのですっかり忘れていましたがペンケースにいつも入っていました。
縮小図面対応の三角スケールです。
普段特に難しく考えていない事でも、突っ込んで考えるとよく分からなくなる事って
他にもあると思います。
今回は何故そうなるのかの理屈を自分が忘れないためと、他人にそれを解るように
上手く説明できるかやってみたくて書いたら小難しい内容になりました。
明日からまたいつもの日記的な感じに戻ります。