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ブライワックスでアンティーク仕上げ

『一文字の家』で、造作のダイニングテーブルに使う塗装種類で悩んでいます。
アジアンリゾート風という割とはっきりしたテーマもあり、床と合わせて
チーク系の色にしようと方向性は決まっているのですが、何で塗るかが問題。

元々は「ブライワックス」という着色WAXで仕上げる予定でしたが
後で知った情報で、これはどうやら水拭きに適さないようなのです。
いくらなんでも水拭きできないダイニングテーブルをお施主さんに勧める訳には行かぬ。
ともあれ試してみない事には・・・と、自分で数色を購入して塗りサンプルを作ってみました。

まずは下塗り剤。
ブライワックス専用の下地塗料「ウォーターベース ウッド・ダイ」です。
色は「チーク」と「ゴールデンオーク」の2色を用意しました。
ウォーターベース ウッド・ダイのチーク色とゴールデンオーク色
そしてブライワックス。
こちらも「チーク」と、もう一つはコゲチャに近い「ジャコビアン」という色です。
ブライワックスのチーク色とジャコビアン色
最初に下地塗料のウッド・ダイを塗ってみます。1回塗りだとこれぐらいの濃さ。
左がゴールデンオークで右がチークです。
ウォーターベース ウッド・ダイを一回塗りした比較画像
別のサンプルには2回塗りです。
同じく左がゴールデンオークで右がチーク。
ウォーターベース ウッド・ダイを二度塗りした比較画像
ちなみにサンプルに使用したのはSPF材の短い切れ端。
ホームセンターで、袋に詰め放題で100円でした。(5個入りました)
右は試しにやってみた、上記2色の重ね塗り。これはこれで結構いい色です。
無塗装のSPF材の写真
さて、下の写真は説明がややこしくなるので、
ウォーターベース ウッド・ダイを青文字で、ブライワックスを赤文字で表記します。

A:ゴールデンオーク
B:ゴールデンオーク×チーク
C:ゴールデンオーク×ジャコビアン
D:チーク
E:チーク×チーク
F:チーク×ジャコビアン
※下地はすべて1回塗り
ブライワックス、ウッドダイの比較サンプル画像
下地がチークだとやや赤みが出て、ゴールデンオークだと黄色みが出る印象ですが
思っていたほどの差にはなりませんでした。
上に塗るブライワックスの色が濃いと、仕上がり色はそちらに大きく左右されるようです。

最後に、これが一番楽しみだった試み。
釘などでわざとキズをつけた木材にブライワックスを施したアンティーク加工です。
ブライワックス チーク色でアンティーク塗装した写真
溝になったキズ部分にワックスを塗り込んで拭き取るとその部分だけ濃く残り
使い込まれた古材のような風合いになります。
「アンティーク加工」とか「エイジング加工」などとも言いますね。

乾いた布で磨けば程よい艶が出て、なんとも良い雰囲気。
しかし、やはり水拭きをするとワックスが取れてしまったり色移りしたりと
ダイニングテーブルに使うにはなかなか覚悟が必要そうです。

ただ色や風合いは素晴らしくて、乾拭きのみでOKな造作家具などにはこれから
使っていきたい材料です。


2016.10.01 | Category 一文字の家, 建築