近年建てられた家を外から見たとき“窓に色が付いているな”と感じたことはありませんか?
ブルーだったりグリーンだったり、ブラウンっぽいのもありますね。
今では当たり前のように使われていますが、改めて説明するとあれは“Low-Eガラス”です。
Low-Eガラスとはペアガラスの空気層側に来る面に、金属膜をコーティングしたガラスの事。
ペアガラスが持つ空気層の、室外側に被膜をしたものは外からの熱線を室内に入れにくく
空気層の室内側に被膜をしたものは室内の熱を外へ逃がしにくくする性質があります。
普通の透明ガラスと比べると、窓際での体感温度はもう全然違いますよ!
ここ『通り土間の家』でもLow-Eガラスを使用していますが、上記の特性を考えた上
外部からの日射を遮りたい場所には遮熱タイプのLow-Eガラスを、それほど直射は受けず
むしろ冬場の熱損失を防ぐ事を重視したい場所には断熱タイプのLow-Eガラスをと
いった具合に、場所によってLow-Eガラスの種類を使い分けています。
Low-Eガラスの色に関しては少し面白い(僕はあまり歓迎してませんが)特性があって、
外から見たガラスの色がブルータイプのものは室内から見た景色が若干ブラウン寄りに
見え、反対にブラウンタイプのものは室内からの景色がブルー寄りに見えます。
これは外から室内に入って来る様々な色を持った自然光から、例えばブルータイプでは
「青の波長を跳ね返している」んですね。だからガラス自体は青く見えるし、
そこで青の波長が減った分、室内からは少しだけ外が違う色に見えるんです。
勝手な考察ですが、概ねそういう理屈で合ってると思います。
この現象に気づいたばかりの頃は、もうそれが気になって気になって・・・
「青空が青空に見えない」とかかっこいいセリフを垂れ流しながら一人サンプル比較
したりしていたんですが、僕が慣れたのか商品が改善されたのか、いつの頃からか
それほどの違和感は感じないようになりました。
一時は“Low-Eガラス使いたくない”とさえ思っていたのに、慣れって怖いですね。