断崖絶壁と眼下に広がる原生林・・・ではなく、庭石とスギゴケです。
どんな世界にもそれに応じたスケール感というものがあって、
人間が見ている世界も、虫たちが見ている世界も
実はそんなに違わないんじゃないかと思えてきます。(この際複眼の話は置いといて下さい)
うまく使えば狭い部屋も広く見せられるし、その逆もまた然り。
適切なスケール感を養う努力は日々のなかで絶えず続けて行きたいです。
『神棚の直上(2階部分)を、人が歩く間取りにしてはならない。
ただし、その天井に「雲」という文字を貼った場合においてはこの限りではない。』
家相や風水って確かに大事なものです。
生活をより良くしていく為の、古来から続くある種の指針のようなものですから
なるほどと思うものもたくさんあります。
でもそれらに縛られすぎて使いにくい家になってしまったら、それは本末転倒ですよね。
先人たちは後世の僕たちが困らなくて済むよう、
こんな粋な方法でもう一つの選択肢を用意してくれているのです。
ちなみに真ん中の鏡は、昨日の妹島さんのやつじゃありません。さすがに。
頂きもののカレンダー、デザインは妹島和世さんです。
どれが何月かわかるでしょうか?
表面にミラー加工が施されているので、反射光が壁に映っています。
普段は月替わりで専用の架台に立てかけていますが、こうして並べてもきれいですね。
住みながら改修の場合、こうなりますよね、そりゃ。
それにしても・・・(笑)
中津川市では『友達の家』の解体工事が進んでいます。
築60年超、木造2階建のリノベーションです。
年代物の木製サッシ。
いい味出してますが、気密性・断熱性を考慮してこちらはアルミサッシに交換します。
天井裏の調査中、壁の隙間に落としたメガネとも半年ぶりの再会です。
子どもの頃から何度遊びに行ったか分からない家。
やや複雑な想いもありますが、元々の骨組みを生かしつつ年内には新しく生まれ変わります。
お付き合いのある工務店さんから見に来ないかと誘っていただき、
自社物件ではありませんが建方(構造躯体の組み上げ)を見学しに行って来ました。
1階、2階の2層にわたり、門型フレームと呼ばれる特殊な構造体が組み込まれています。
(※写真では分かりやすく着色しました。)
これは”開口部でありながらそこに耐力壁があるものとみなせる”という構造システムで、
特に狭小地や柱の無い大空間、ビルトインガレージ付の建物等でその真価を発揮します。
過去何度か使ったことがありますが、とにかく構造計算書の枚数がエライことになります。
日曜日の誰もいない現場も結構好きです。
材料や工具なども、きれいに整頓されていました。