エバーフレッシュの昼と夜。好きな種類の観葉植物です。
事務所に置いてあるエバーフレッシュの、昼と夜の姿です。
見ての通り夜になると葉がすべて閉じる性質があり、植物も生きていることを実感します。
触れると葉がとじる“オジギソウ”と似ていますが、違う種類の植物。
ためしに触れてみても葉がとじることはありません。
このエバーフレッシュは高さ50センチ程ですが、先端を切って止めてやらないと
室内の鉢植えでもあっという間に身長を超えるほどの高さに成長してしまいます。
数年前に5株の苗が一緒に植えられた小さな鉢植えを購入し、それぞれを大きな鉢に
植え替えたところグングン成長して部屋が一時期ジャングルのようになりました。
今は剪定後なので大分こじんまりとしていますが、今年の夏もまた成長しそうです。
確か建築家の堀内雪さんが設計された住宅の中に、リビングの床に穴をあけて直接地面に
エバーフレッシュを地植えした住宅があったと思います。
“室内を森のようにしたい”という野望は昔から持っているので、これを見たときは
おっ!と思いました。
成長すれば5メートルにも達するエバーフレッシュ。
鉢植えでは物足らないという方、室内で地植えしてみませんか?
平地ではまず見かけない、日本産の栂(ツガ)の樹です。
珍しかったので写真を撮っておきました。
・日本産の栂
建築では稀に床柱などで使われる例もありますが、栂材自体ほとんど流通していません。
成長が遅く、まとまった材料が確保できないというのも一因のようです。
年輪が細かくて結構きれいな木目を持った木材なのですが。
・輸入材としての栂“米栂”
また日本産とは別に米栂(ベイツガ)という輸入材もあり、こちらは市場に溢れています。
米栂の代表的な使用箇所としては建物の土台が挙げられますが、もともとこの木は
耐不朽性(腐りにくさ)・耐蟻性(シロアリ耐性)が高いとは言い難い材料なので
土台として使用するのであれば機械で薬剤を加圧注入する必要があります。
ヒノキの芯材なら薬剤を塗布する必要すら無い事を考えると、積極的にお勧めはしません。
ただし米栂が強度的に弱いということではなく、2×4(ツーバイフォー)工法においては
標準より強度のある構造材として床梁やマグサといった部位に用いられています。
その場合は Hem-Fir(ヘムファー) という材名で呼ばれ、標準材(S・P・F)ではやや強度が
不足しているときにヘムファーを指定すれば材寸を大きくしなくて済むこともある程です。
過去に行った2×4の設計では、この材料に何度か助けられました。
どんな材料でも適材適所に使用することが大事ですね。
実はマツ科の植物ヒマラヤ杉
雪の中に立っている一本のヒマラヤ杉を見つけました。
建築材料としてこの樹種を使うという話はあまり耳にしません。
マツ科であるにもかかわらず“杉”と呼ばれているこの植物。
ヒマラヤスギの英語名 Himalayan Cedar の“Cedar(シーダー)”は
日本では便宜上“杉”と訳されているため、ちぐはぐな名称になってしまったようです。
本来はマツ科のこの樹こそが正真正銘のシーダーなのですが
見た目が似た樹を総じて○○シーダーと呼ぶようになったところ
マツ科以外のスギ科やヒノキ科の樹もその中に含まれる結果となりました。
で、それらを日本語に直訳するとその樹が何科であろうと“○○杉”になると。
名前を付けたはいいが、あとで分類学上の収拾が付かなくなった感じですね・・・
では日本の杉はと言うと、これは現在スギ科ではなくヒノキ科に分類されています。
いいかげんにしてほしいです。
関連:木の話~スギ~
冬の風物詩、こも巻きされた松の樹を見つけました。
地面から1~2メートルの高さで、幹にゴザのようなものを巻きつけられた松の樹を
きっと見たことがあると思います。
理由を知るまでは“防寒対策?”とか“飾り?”などと適当なことを考えていましたが、
これにはれっきとした意味があります。
マツカレハという松につく害虫がいるのですが、その幼虫が越冬するために冬前になると
こもの中へ集まり、春先になったらはがして焼却駆除するという害虫対策なのです。
なるほどと感心した覚えがありますが、近年の調査では衝撃の事実が判明しました。
調査チームが数年に渡ってこもの中にいる虫の内訳を調べたところ
マツカレハが数匹だったのに対し、マツカレハの天敵であるいわゆる益虫がその数百倍。
効果がないどころかやらない方がマシという目もあてられない悲惨な結果に・・・
事実現在では皇居をはじめ、こも巻きを中止している例が増えているといいます。
いやー、江戸時代から何百年も続いてきた伝統でもこんなことあるんですね。
実家の裏庭では百日紅(サルスベリ)が鮮やかなピンク色の花を咲かせています。
このごろは日中も涼しく、すっかり秋らしい気候になってまいりました。
皆様お変わりないでしょうか。
そろそろ今年のサルスベリの見ごろも終わりですね。
樹皮のはがれた部分は猿も滑るほど滑らかな事からこの名がついたそうですが、
確かに見た目スベスベしてるよなーと思って触ってみたところ
「別に大して滑らない」ことが判明いたしました。