建方の続きです。
足場の上で作業をしているのは電気屋さん。
・・・電気屋さん?建方の日に??
そう、普通はいないんですよ、建方に電気屋さんは。でも今回はこの方々の力が必須。
理由はこれ↓
リビングダイニングの天井は化粧垂木と化粧野地で構成され、これで完成です。
更にこの上の層には断熱層と通気層を確保するため、もう一回垂木を重ねてその上に屋根。
雨仕舞の観点から、これらは全部建方当日に終わらせてしまう必要性があります。
すべて化粧なだけに、工程上、後から配線をする余地がまったく無いんですね。
化粧野地まで出来た段階で一旦大工さんは休憩、その間に電気屋さんが配線、そしてすぐ
断熱材を入れて屋根伏せです。
電気配線が終わりました。
ここで見えている垂木が構造を担う垂木で、化粧垂木とは別部材。
黄色い配線の下にある杉板が、先程の写真で見えていた勾配の付いた天井面です。
続いてすぐに屋根の断熱工事に移りました。
白い綿のような見た目をした“パーフェクトバリア”という断熱材を使用しています。
断熱材を入れながら、手分けして遮熱材も施工して行きます。
手前に見えるシルバーのものが遮熱材。断熱層+遮熱材+通気層で夏場の日射対策です。
これを見ると、前回の記事で書いた“絶対に雨に降ってもらっては困る”理由が
お分かり頂けるかと思います。
雨天でこの断熱施工は無理ですからね。本当に晴れて良かったです。
ここまで来ればもう一息。一気に野地合板を貼って行きます。
構造計算により、通常12㎜の合板もこの家では倍の24㎜。こうして屋根面の剛性を
高めることで、火打ち梁無しのスッキリした空間を実現しています。
1階部分の合板がすべて貼れました。当然釘打ちピッチも確認済み。
あとは防水層であるアスファルトルーフィングを施工し、2日間に渡る建て方が終了。
初めての試みで監督さんや電気屋さんとの事前打ち合わせ、天候の事、作業が滞らないよう
かなり神経を使いましたが、無事終えることができました。
建方【タテカタ】と読みます。
構造躯体を一通り組み上げる工程の事で、建築用語です。
7/31~8/1にかけて『通り土間の家』では建方が行われました。
先日の柱立ての時の紅白柱はそのままに、木材を組んで行きます。
柱・梁が組まれたところ。これから屋根です。
屋根に上ってみました。屋根形状は“切妻【キリヅマ】”型。
木造建築の屋根としては一番オーソドックスなタイプで、とても好きな形です。
化粧の柱・梁・桁・垂木・野地。手前に見えている木の部分、全部あらわしです。
屋根合板の釘種類・釘打ちピッチをチェック。
このときピッチが指定より粗い箇所があれば、指摘して間に釘を増し打ちしてもらいます。
実際釘打ちはすごいスピードで打って行きますし、目安となる印がある訳でもありません。
完璧に釘同士の間隔をコントロールするのは難しく、だからこそ監理が大事なんですね。
直後にはアスファルトルーフィングを施工し、もう見えなくなってしまう部分です。
ありがたいことに、心配していた天気も2日間もってくれました。
その分監督さんや大工さんたちは炎天下で大変だったと思います。
今回の建方ではとにかく屋根が肝。通常は建方で多少雨が降ったとしても問題無いのですが
今回ばかりは屋根の構成上、絶対雨に降ってもらっては困る事情がありました。
屋根に関しては次回、別で書く事にします。
週明けには『通り土間の家』の上棟!
それに先立ち、本日大安に柱立てを行いました。
Oさんおめでとうございます^^
後藤建築さん、立派な御弊を作って来てくれました。
住宅の建て方というのは、普通1日で終わりますが今回は2日間に渡って行います。
いろいろと手間のかかる作りにしてしまったので、上棟は大変だろうなとは思っていましたが
2日かかるのは初めて。それだけに非常に楽しみです。
いよいよ本格的に現場が動き始めますよ~!
先週鉄筋が組みあがった『通り土間の家』。
これは先週、配筋検査に行った時の状態です。
今日は午後からのコンクリート打設に先立ち、現場で金物類の位置等を最終確認。
全箇所チェックし、写真におさめて来ましたよ~!
準備が整ったところで、生コン車(トラックアジテーター)が到着。
届いた生コンクリートが設計通りの仕様となっているか、納入書でチェックです。
ちなみに街中で見かける通称生コン車。あれって結構時間と闘っているのをご存じですか?
というのも、生コン(レディーミクストコンクリート)は、工場で練り混ぜを開始してから
打設完了までのタイムリミットがあるのです。
外気温が25℃以下であれば120分以内、25℃を超える場合は90分以内です。
今の時期は余裕で25℃を超えているので90分以内ですね。ガンバレ!
一旦生コンをポンプ車へ送り、さっそく打設開始。
生コンを送る係、ホース先を操る係、振動を与えて充填させる係、チームワークが要です。
現場監督さんもコンクリートの表面きれいにし係を自ら買って出ています。
打設が始まると途中で一息などと言ってられないため、本当にバタバタ。
こんな時設計者はというと、様子を見守りつつ花の写真を撮ったりやなんかしています。
天気を心配していましたが、雨にも降られず基礎の工事が完了。
ここからしばらくの間はコンクリートの養生期間ですね。
今日から『通り土間の家』本体工事の着工です。
朝10時頃に現場に到着すると、すでに汗だくとなった監督さんが出迎えてくれました。
水糸を張ってレベルをとっていく“丁張り”という作業をしています。
遡ること1週間、施工時はこんなふうに液状だった柱状体もしっかりと養生期間をおき
完全に固化しています。
直径60センチの杭が地面から4~5メートル程の深さまで達しているんですよ!
水分が出るからか、たくさんの蝶が集まって来ていました。
水道管埋設のため、既存の石畳を一部撤去。これはまた元に戻します。
本当に暑いですからね、監督さんも職人さんも体調気を付けてください。
先月の地鎮祭から約一月、本日より『通り土間の家』工事着手です。
6月2日には配置の最終確認を行い、建物位置を30センチ移動しました。
現場に向かう途中、思いついてホームセンターで購入した青スプレーが活躍。
合わせて申請図面も修正し、確認申請も無事終了!
一昨日、6月22日には現地で地盤調査会社さんと打合せだったのですが天候は大雨。
車から出られず、お互いピッタリ並べて停めた車の窓を開け、隙間に傘を差しての
実にシュールな打合せ風景でしたが、必要な内容は確認することができました。
終わった途端小降りになるという・・・ね。
そして今日6月24日、地盤改良工事着手です。
天候の影響で、できない→できる→・・・を繰り返し、やっぱりできる!となりました。
今回の地盤改良は“柱状改良”といい、大型のドリルのような機械で地面に直径60センチの穴を
掘りながらその場の土・固化材・水を撹拌して杭を地中に作る工法です。
この柱状改良の他、“表層改良”や“鋼管杭工法”などといった改良方法もあり、コスト的には
表層改良<柱状改良<鋼管杭 といったところです。
地中にあった埋設物撤去にともない地盤を掘削したため、地盤改良が必要な事は以前から
分かっていましたが、どんな改良方法になるかは調査結果次第。
この改良工事自体は26日で完了し、7月からはいよいよ本体工事着手です!
豊田市『通り土間の家』で地鎮祭が行われました。
敷地四隅に立てられた榊と紙垂(しで)。
お施主さんのお母様が遺された花壇にある下草に乗った切麻散米(きりぬささんまい)。
清払いの際に撒かれる紙吹雪の事です。
午前中で設計・監理の契約と工務店さん工事請負契約も無事終わり
心配された天気も午後には雨が上がって、地鎮祭が終わるころには晴れ間も見えてきました。
Oさん、本日はおめでとうございます^^