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一文字の家

『一文字の家』

来月着工“いちもんじのいえ”です。
打合せ中からの、この家関連のブログ記事を『一文字の家』としてカテゴリー追加しました。

いつもは大まかな地名を入れて『〇〇の家』と付けていますが、今回その名付け方では
Worksにも載せている過去物件と名前がまるかぶりになってしまうため、この家の外観上
いちばん特徴的な部分をもってこの名前にしました。

お察しのとおり、大部分に一文字葺の外壁を使います。非常に楽しみ!
一文字の家の建築模型
本日工事請負契約が無事終了、あとは確認申請を出して6月末に基礎工事開始です。
Nさん、今後ともよろしくお願いいたします^^

関連記事:スケッチアップで建築パース作成


2016-05-14 | Category 一文字の家 

 

大和張り板塀のモックアップ

時々見かける板塀のつくり方で、“大和張り(やまとばり)”という手法があります。
支柱を挟んだ表裏に隙間を空けて板を互い違いに張り、視線は遮りながら通風は確保する
目的で用いられるもので、通常は板が縦になるよう張られます。
正面からはソリッドな木の壁に見えるため、格子よりも面としての重厚感を出したいときに
使ってみようと前々から考えていました。

今回計画中の物件で大和張りの板塀を作ることになりましたが、場所が洗面脱衣室のすぐ横。
隙間から反対側が見えてしまってはいけないので、材料のサイズを検討中です。

原寸大のモックアップ・・・と呼ぶには、あまりにあまりな物体。
A4コピー用紙の裏紙を使って大和張りの形状になるよう工作しました。
大和張り板塀の原寸大モックアップ
このモックアップでは、4.5センチ角の支柱を挟んで両側に、幅9センチ・厚さ1.5センチの
板を取り付けました。板同士の隙間は3センチ。
隙間の向こうにはちょうど裏面の板が来るよう、表と裏で取付け高さをずらしてあります。
板を本来の縦張りではなく横に張るので、これは“横大和張り”ですね。

正面から見る分には問題なさそうですが、角度によっては・・・見えるなぁ・・・
もう少し各部材の寸法や隙間の幅を検討する必要がありそうです。


2016-05-11 | Category 一文字の家, 建築 

 

敷地の境界線

建物を建てる際、一にも二にもまずはっきりさせないといけないのは敷地境界ですが、
敷地の角に杭や鋲が入っていないこともよくあります。
そんなときは“隣り合う土地の所有者同士が現状の境界線と認識しているライン”をそのまま
申請上も隣地境界線として扱うケースが一般的です。
だいたいはブロック塀や生け垣、フェンスなど何かしらの仕切りがありますからね。

もちろんその位置について疑義がある場合などは官民立会いといって、それぞれの土地の
所有者プラス役所の職員も入って正式な境界を確定させるわけですが、これには
結構な時間とお金がかかります。

官民立会いを行わない場合、目印となっていた工作物も含めて解体撤去したあとに
元の境界がどこだったのか分からなくなってしまうのを防ぐためには前もって記録を
とっておく必要があります。

この敷地は以前に一度測量をしていますが、再来月の解体を控え今日は改めて細かい部分の
高低差や距離などを測ってきました。

このブロック塀も解体対象のため、境界線が分からなくなる危険性があります。
敷地境界線上のブロック塀
近くの側溝のグレーチング蓋から境界までが1,100ミリで・・・
敷地境界線
ブロック塀の端から道路境界までは70ミリ、と。
敷地境界線
とりあえずこれで解体したあとアタフタせずにすみそうです。


2016-04-16 | Category 一文字の家, 建築 

 

色決め終了

2,3日前にブログで紹介した、スケッチアップでパースを描いた家。
昨年から続けてきた打合せも順調すぎるほど順調に進み、今日までで一通りの内容が
すべて決まりました。

外装のベースカラーはこの三色。
左にある濃いグレーメタリックの鋼板が今回のファサードを形成する重要な素材です。
ギングロ、ウッド、ホワイトの外装サンプル
内装のベースカラー。
露骨すぎないアジアンテイストや、リゾート感を演出するための素材選択です。
木部はチークの色を基調として赤茶系でまとめていきます。
ローマンチーク アジアン風な素材のサンプル
あとは細かい意図を現場へ正確に伝えるため、また見積もりの精度を上げるため
ひたすら図面の描き込みに励みます!

関連記事:スケッチアップで建築パース作成


2016-04-09 | Category 一文字の家, 建築 

 

スケッチアップで建築パース作成

「パース(完成予想図)って作れますか?」という質問を受けることがよくあります。

手描きならその場でも描くことができますが、CGパースはまだ導入していなかったので
そろそろ何か考えなくてはと、手始めに Google のスケッチアップ(無料体験版)を
ダウンロードし、設計中の物件で使い勝手を試してみました。

外観パースの一部。この家は夏ごろ着工予定です。
スケッチアップで描いた外観パース
木製ルーバーも頑張って表現しました。が、考えたらルーバーの傾斜が逆だった・・・
スケッチアップで描いた木製ルーバー
中庭部分。奥の方は物干しができるサービスヤードになっています。
スケッチアップで描いた中庭のパース

これはやりだしたら止まりませんね。とても使いやすいし面白い!
なにより自分自身が建物の素材・色合いやプロポーションを検討するのに適しています。

スケッチアップで建物を描いて、色付けではまた別のソフトを使うと非常にリアルな
パース作成もできるようなのでいずれチャレンジしたいです。

関連記事:色決め終了


2016-04-07 | Category 一文字の家, 建築 

 

宝の山(2日目)

昨日に続き、材木市場の2日目です。今回は昨日とは別のNさんと。
玄関敷台、手洗いボウルを乗せるカウンター、ダイニングテーブルなどをさがします。

一時ダイニングテーブルの候補に挙がったアフリカ原産のアサメラ。
皮付きのアサメラ材
赤茶色の床材を使うのでそれに合う木材を検討しましたが、最終的に落ち着いたのは
昨日と同じタモの巾ハギ材。タモは好きなのでいいんですけどね。
アジアンリゾートの雰囲気を取り入れつつの設計なので、白っぽい色の木材が入ることで
違和感出ないかが懸念材料。
自然塗装で濃いめの色に落ち着かせるか・・・何か対策を考えていきます。

玄関には敷台を付けます。
こちらはさすがに床材よりも薄い色では浮いてしまうので、カリンの一枚板に決定。
カリンの敷台の画像

最後はトイレの手洗いボウルを付けるためのカウンター。
矢印を付けた、ウネウネっぷりが素敵な耳付きのミズメ一枚板に決まりました。
ミズメのカウンター材
きれいな虎杢が出ています。
ミズメの杢目の画像 虎杢

無事買い付けができたので、他の木材もいろいろと見てきました。
これはブビンガという木のテーブル天板。アサメラと同じくアフリカ原産です。
ブビンガのウッドテーブルの画像
ブビンガは赤みの強い木肌に、細かく波打つような木目が特徴。高級木材です。
ブビンガ材の木目画像
個人的に気になった、無垢のカエデを天板に使ったデスク。
少し小さく、迷いましたが購入はしませんでした。
カエデ材のデスクの画像
この2日間に買い付けした木材たちはまだ仕上げの加工前。
これから出番まで数か月は倉庫で眠り、仕上げ加工をされたのち現場に搬入されます。


2016-03-15 | Category 一文字の家, 建築 

 

パイン材の彩度を抑える

今打合せ中の物件で、子供部屋にパインの無垢フローリング材を使うことになりました。

オスモカラーの白系色で薄く塗装されたカットサンプル。
白く塗装されたパイン材の無垢フローリングの画像
パイン材には写真にあるような対になった楕円の節が均等に多く見られます。
そして色の方はというと、はじめこそ白っぽい色をしているものの、経年変化によって
徐々に黄色味が強い印象へと変わっていきます。

僕自身、自然素材の経年変化というものはむしろ好印象を持って受け止めているのですが
黄色味が強くなるタイプの木材に限っては少々好みから外れてしまいます。
何となく彩度が高めに見えてしまうのが苦手なのかもしれません。

その点これであれば木目や肌触りは元のまま生かしつつ、素材の色の変化を感じる程度も
少なくて済むので自分でも納得して使うことができます。


2016-03-08 | Category 一文字の家, 建築