赤色用と青色用の芯ホルダー。左は芯シャープナーです。
僕がいつも使っているのは赤と青の芯ホルダーです。
直径2ミリの色付き芯で、鉛筆とは違い描いた線は消しゴムで消えません。
シャーペンの細いラインだと、“もうこの線で確定”のような不自由さを感じるので
ラフプランの段階で使用するのはこればかりです。
これでトレーシングペーパー(通称トレペ)に発想をそのまま描いていき、
当然修正したい部分も出てくるので、その場合はペンタイプの修正液で消して
また描いて、消して、と繰り返すうちにだんだん形になってきます。
人により設計のプロセスは様々なので、機会があれば他の人の方法も聞いてみたいですね。
それにどんな筆記用具を使っているかも非常に興味があるところです。
おそらくそれぞれに定番と言えるものがあるのではないでしょうか。
人によってシャーペン、色鉛筆、サインペン、ボールペン、万年筆・・・いろいろ聞きますが
どんな建物もまずは一本の線からスタート。
最終的にCADで製図されるとはいっても、その第一歩は人間の手描き線からです。
ボンベタイプのホイップクリーム缶が残っていたので、コーヒーに入れました。
それにしてもホイップクリーム缶って便利ですね。
泡立て器もいらないし長期保存はできるし、こういう使い方にぴったりだと思います。
いつもコーヒーはブラックで飲むことが多いですが、今日は贅沢仕様です。
この文章を書きながら、そういえばこれの呼び方ってウィンナーコーヒーで合ってるよな
と思ってついでに調べてみると・・・。
ちょっとインターネットで“ウィンナーコーヒー”で画像検索してみてください(笑)
「違う、そっちじゃない」っていうウィンナーコーヒーの画像が大量に出てきます。
だいたい想像がつくと思いますが、残念ながらその想像で合ってます。
郡 裕美 著「居心地よさの発見 家づくりのコトバ200」
家づくりをスタートさせるとき、頭の中には漠然とした理想があると思います。
しかしそれをまとめて、明確な言葉で表現するのは実は結構難しいものです。
建築家の郡裕美さんの書かれたこの本には、そのとっかかりとなるような
たくさんのキーワードが“コトバ”としてちりばめられていました。
名詞だけでなく動詞や形容詞も使いながら、自身が設計した建物の本質の部分を
個々の題名で簡潔に表現しています。
写真も豊富でわかりやすいため、これから家づくりをはじめる方が読むと
なにかヒントが見つかるかもしれません。
打合せなどで、それがどんな空間なのかを伝えなければいけない僕らとしても
言葉のボキャブラリーを増やすうえで勉強になります。
今日は太陽光発電に関して講義を受けてきました。
設計事務所としてもこうした時代の動きは把握しておかなければなりません。
近頃は家電製品や車などと同じように、家に対しても“性能”を求める動きが
加速度的に広がっています。
ある程度成熟した市場において量から質へとニーズがシフトするのは当然の事ですし、
現在エネルギー問題の議論が活発化している日本においてこういった動きは
歓迎すべきことなのかもしれません。
しかし建築設計に携わる者として、諸手を挙げて賛成、とも言えない複雑な思いが
あるのもまた事実です。
例えば屋根に設置する太陽光発電パネルに関して言えば、無理なく発電効率を優先する場合
屋根形状は「南向きで急勾配の片流れ屋根」が最適です。
新築で最初から発電パネルを載せる前提で、ましてや売電を目的とするのであれば
当然発電効率が最も良い屋根形状を選択したくなりますよね?
発電パネルの品質向上、また電力会社による電力買い取り制度などの後押しもあり
太陽光発電を検討する人が増えている今、これから建てられる家がこぞって
「南向きで急勾配の片流れ屋根」の外観を採用することも考えられます。
そして敷地の余白には芝生でも植栽でも花壇でもなく、地置きの発電パネル。
各家庭がそうなる“可能性”があるのです。
エネルギーの観点から見ればこれは喜ばしい事。だからこそ“個性ある魅力的な街並み”と
天秤にかけたとき、特にわれわれの立場ではジレンマに陥るのです。
家というものの概念が“製品”に近い性格のものになってしまうのではないか、
これからの日本の建築文化を育む土壌として、それは相応しいのか・・・
まだ答えは見出せそうにありませんが、しばらく悩みます。
お分かりいただけるだろうか・・・
キーボードの“Ctrl(コントロール)”キーが押されたまま戻ってこないのです。
設計作業ではいろいろとCADソフトを使用するのですが、なかでも Vector Works という
CADソフトで図面を描くときはこの“Ctrl”キーを使う頻度が飛びぬけて多いです。
当然一番最初にガタが来るのはこのキーで、押したとき引っかかって戻らなくなるんですね。
約2年前にパソコンを購入し、このキーボードはすでに二代目。
ついにこの症状が出てしまったので、しばらくは油をさすなどしてがんばってみます。
多分クセというか、キーを押す角度がいけないのだと思いますが今さら矯正はできません。
変なクセ付いちゃったなぁ・・・キーボードは消耗品という意識を変えたいです。
以前イームズハウスバードについて書いた際、本当は併せて紹介したかった写真があります。
それはイームズ夫妻の自邸“ケース・スタディ・ハウス#8”(別名イームズハウス)の
実際のリビングの写真です。
検索すればいくらでも出てきますが、さすがにそれを勝手に使うわけにはいかないし・・・と
諦めていたところ、最近「引用」という技を知りまして。
参照元サイトにはフォトグラファーをはじめ各著作権者も明記されていましたので
そのサイトのURLを表示の上、写真を1枚引用させていただきました。
当時のまま残るイームズハウス内観とともに、オリジナルバードの姿をご覧ください。
→ イームズ ハウス バード
平地ではまず見かけない、日本産の栂(ツガ)の樹です。
珍しかったので写真を撮っておきました。
・日本産の栂
建築では稀に床柱などで使われる例もありますが、栂材自体ほとんど流通していません。
成長が遅く、まとまった材料が確保できないというのも一因のようです。
年輪が細かくて結構きれいな木目を持った木材なのですが。
・輸入材としての栂“米栂”
また日本産とは別に米栂(ベイツガ)という輸入材もあり、こちらは市場に溢れています。
米栂の代表的な使用箇所としては建物の土台が挙げられますが、もともとこの木は
耐不朽性(腐りにくさ)・耐蟻性(シロアリ耐性)が高いとは言い難い材料なので
土台として使用するのであれば機械で薬剤を加圧注入する必要があります。
ヒノキの芯材なら薬剤を塗布する必要すら無い事を考えると、積極的にお勧めはしません。
ただし米栂が強度的に弱いということではなく、2×4(ツーバイフォー)工法においては
標準より強度のある構造材として床梁やマグサといった部位に用いられています。
その場合は Hem-Fir(ヘムファー) という材名で呼ばれ、標準材(S・P・F)ではやや強度が
不足しているときにヘムファーを指定すれば材寸を大きくしなくて済むこともある程です。
過去に行った2×4の設計では、この材料に何度か助けられました。
どんな材料でも適材適所に使用することが大事ですね。
プロジェクションマッピングという言葉を聞いたことがありますか?
映像を投影する技術のひとつですが、その投影する対象が立体である事が特徴です。
あらかじめ建物や樹木などの形状を3Dとしてコンピューターに認識させ、
それにぴったり合うように製作した映像をプロジェクターで投影します。
そのため、あたかも対象自体が発光したり変形したりしているように錯覚してしまいます。
百聞は一見にしかず。僕の拙い説明よりも下の映像をご覧ください。
全画面表示推奨です!
(発光開始は1:15あたり~※再生前に音量調節できます)
Friedrich van Schoor , Tarek Mawad 両氏による作品です。
以下はこの作品のメイキング映像。舞台裏を垣間見る事ができ、こちらも大変興味深いです。
リアルタイムで投影しながら微調整していく様は、まるで樹に直接絵を描いているよう。
勝手に動き回る生き物へのプロジェクションマッピングはこうやってるのか・・・!
(※再生前に音量調節できます)
製作風景のひとコマ。じっとキノコを見る。
写真:http://www.bioluminescent-forest.com/より引用
製作中は6週間森に住み込みだったようで、やはり膨大な時間と手間がかかるんですね。
本当におつかれさまでした。
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