『六名の家』では、雨の中配筋検査が行われました。
JIO(日本住宅保証検査機構)の検査員の方が現場で細かくチェック中。
設計者→現場監督→そして第三者検査機関としてのJIO。
このトリプルチェックで瑕疵を未然に防ぎます。
現場で基礎屋さんと少しお話ししてきましたが、やはり専門職の方のお話は勉強になります。
図面に線一本描くのは簡単ですが、それを作るには常に現実が突き付けられますからね。
僕が大学を卒業して建築業界に就職した頃、当時は設計職ではありませんでしたが
“設計って現場の人からはあまり良く思われてないんだな”という印象を持ちました。
「絵だけ描いて現場に来ない」「納まりの事なんか考えてない」そんな声も聞かれましたし
これは実際そうした流れが常態化していたことの表れでもあると思います。
自分が目指している職業は結構嫌われ役なのかと少しへこんだ記憶がありますが
そうした経験もあって、設計を業としている今ではできる限り現場に足を運ぶ事、
作ってくれる職人さんとコミュニケーションをとる事を心がけています。
初心を忘れないよう、これはこの先も続けていくつもりです。
建築確認申請を出す際、敷地に接している道路の名前を記載しなくてはなりません。
通常各市町村の役所にはすべての道路名が載った地図があるので、それを閲覧して
該当する道路名を調べます。
いつの間にか浜松市では、それがインターネットで閲覧できるようになっていました。
浜松市役所まで往復3時間、交通費数千円、これらが必要なくなるというのは
非常に大きなことです。
以前、豊橋市では白図を印刷できるCD-ROMを販売していることを書きましたが
こうしたデジタル化は大歓迎ですね^^
関連:申請便利グッズ
新築住宅の気密測定見学にお誘いがあり、名古屋まで行ってきました。
今回の家は、いわゆる“高気密仕様”を謳っている家ではありません。
最近では気密性能に関して高い関心を持ってみえるクライアントも多く、
その工務店さんのいつも通りの施工方法で普通に建てた場合、気密測定をしたら
自社の建物はどんな結果になるのか単純に興味があって試しにやってみたとの事です。
機材のセッティング風景。ラッパ型の機械で空気を排気し、家の中を負圧の状態にします。
屋内の空気を外に排出するということは、必ずどこかから排出した量に見合うだけの
空気が入ってくるということ。
これが“すきま風”です。その場所として多いのがこちら。
コンセントです。
手を近づけると空気が吹き出している(流入している)のをはっきりと感じます。
原因となる箇所と理屈が理解できていれば、例えばソファの足元からは少し離して
コンセントを設けるとか、又は気流止め機能付きのコンセントBOXを使うなど
対策も講じやすいですね。
ビニールシートで家全体を包んでしまうような“高気密型住宅”の是非については
諸条件によって一概に論ずることはできないため、ここでは言及しないでおきます。
さて、肝心の測定結果ですが・・・
何も気密対策をしていないとは思えないような好成績をたたき出していました。
工務店側も測定会社側も想定外の結果に、みんな頭の上に「?」が浮かんでいる
おもしろい光景を見ることができました。
割と近場で住宅のオープンハウスがあり、打合せ前の空き時間を使って見に行ってきました。
設計は谷尻 誠さんの SUPPOSE DESIGN OFFICE 。日本トップクラスの超有名どころです。
それだけに見学者もやはり建築関係者が多かったように思います。
この家もそのうち建築雑誌に登場するのかも知れませんね。
全貌は分からない程度の外観写真を1枚だけ・・・
内部空間もなかなか思い切った感じに仕上がっていて楽しめました。勉強になります!
距離的に行ける範囲でこんな機会はまず無いので、今日は見られて幸運でした。
対応して下さったスタッフの方々、ありがとうございました。
3月初めに受けてきた建築士定期講習の修了証が届きました。
これでまた次回の受講まで3年間猶予ができました。
ところで建築士の免許証は、現在では運転免許証のように顔写真入りになっています。
その顔写真もこの3年度毎の講習に合わせて更新してくれればいいのにと思うのですが、
今のところそういった制度にはなっていません。
ですから僕の免許証に入っている顔写真も20代の頃のままです。
契約時の重要事項説明では免許証を相手方に提示しなければならず、
今のうちはまだ“あぁ、少し若いころの写真ですねー”で済むからいいのですが
もっと将来的な事を考えるとなんか気恥ずかしい思いをしそうで今から心配しています。
家づくりのなかで設計者に求められる役割も最近では多岐に渡り、
いまや設計能力さえ高ければそれで良いという時代ではなくなってきました。
補助金などに関する知識もそのひとつ。
現金支給のもの、付与されたポイントを商品券などに交換できるもの、減税に関わるもの、
保険料が安くなるものなど種類は様々です。
正直なところ、あまり労力を割きたくない分野ではあるのですが(笑)
例えばこの3月から始まった省エネ住宅ポイントの他、長期優良住宅、ゼロエネルギー住宅、
HEMS、低炭素住宅、省令準耐火、耐震等級、etc…結構な種類があります。
ただ注意して頂きたいのは“せっかくこういう制度があるのだから、利用しなければ損”
という捉え方はしない方が良いということです。
補助対象となるためには当然一定レベルの基準を満たす必要があり、そのためのコストUPも
付いて来る場合がありますし、設計の自由度という点でもある程度は制約が出てきます。
補助金獲得を最優先課題にしてしまうと、本来の希望に反して諦めなければならない事も
実はそこそこあるのだということを頭の片隅に置いておいてください。
ですから、まずは思い通りの家をつくる!そのうえで、対象となり得る補助金についてのみ
申請を行うという方法が僕はベストだと思います。
デスクライトの球が切れてしまったので交換しました。
基本的には白熱電球のようなオレンジがかった光が好みですが作業用は白い光にしています。
照明の考え方の一つに、タスク・アンビエント照明というものがあります。
タスク(作業)とアンビエント(周辺)で照明を分けて計画し、必要なところは明るく、
それ以外は照度を抑えることで省エネの促進につながるといったもので
周辺の照度は作業面の照度の10分の1以上確保することが望ましいとされています。
昔高校受験の頃、部屋の電気は消し、デスクライトのみで勉強していた時期があります。
“集中力を高める方法”としてテレビで紹介されていたのを真似してみたというだけ
なのですが、確かに集中できたような記憶があります。
ただあまり照度差の大きい環境は目には良くないので、程々が良いでしょうね。
作業面と周辺の照明を分けるというのは、空間のメリハリをつける意味でも
家全体に応用できる方法です。
朝9時から建築士の定期講習に行ってきました。
今日一日の講習だけで200ページ以上あるテキストを丸々一冊やります。
講義後にある終了考査について、100点採れるような事を前に書きましたが
調子に乗ってすみませんでした。結構ひっかけ問題もあって正答に悩みます、これ。
テスト中の室内では「う~ん・・・」とか「はぁ~?」とかいろいろ聞こえました。
前回(3年前)受けたときの難易度はここまでじゃなかった気がするのですが・・・
しかも隣の席のおじいちゃん建築士さんが設問文をわざわざ音読しながら
問題をやってるので、もう気が散って気が散って。
丸一日時間を拘束されてしまうのは業務的には痛いところではありますが、
年々改正されていく建築関連の法令を実務にあたる建築士に周知するためには
いたしかたない事だと思います。